カイツブリ
カイツブリ(鳰(にお)、鸊鷉(へきてい)、鸊鵜(へきてい)、学名:Tachybaptus ruficollis (Pallas, 1764))は、カイツブリ目カイツブリ科カイツブリ属に分類される鳥類の1種。全長約26cmと、日本のカイツブリ科のなかではいちばん小さい。

分布
アフリカ大陸、ユーラシア大陸の中緯度以南、イギリス、インドネシア、ソロモン諸島、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカルに生息。多くは留鳥であるが、北のものは生息場所の凍結を避け、南に移動する。

日本では、本州中部以南では留鳥として周年生息するが、北部や山地のものは冬に渡去することから、北海道や本州北部では夏季に飛来する夏鳥となる。

形態
全長は25-29cm。翼開長40-45cm。体重130-236g[2]。尾羽は非常に短く、外観からはほぼ判別できない。翼の色彩は一様に黒褐色。嘴は短めでとがり、先端と嘴基部に淡黄色の斑がある。虹彩の色は、日本の亜種は淡黄色で、ヨーロッパの亜種は黒褐色。

夏季には夏羽として頭部から後頸が黒褐色で、頬から側頸が赤褐色の羽毛で覆われる。体上面は暗褐色。また嘴の色彩が黒く、斑が明瞭。冬季には全体として淡色な冬羽となり、頭部から体部にかけての上面は暗褐色で、下面は淡褐色。頬から側頸も黄褐色の羽毛で覆われる。嘴の色彩は暗灰色で、斑が不明瞭。幼鳥は頭部や頸部に黒や白の斑紋が入り、嘴の色彩が赤い。
足は体の後部の尻あたりから生えており、歩くには非常にバランスが悪いが、足を櫂のように使って潜り泳ぐ。

かいつぶり