キシュウジョウロウホトトギス
キイジョウロウホトトギス Tricyrtis macranthopsis はホトトギス属の植物の1つ。崖から垂れ下がる植物で黄色い花を下向きに着ける。
特徴
多年生の草本[1]。茎の基部からは丈夫な根が多数出る。茎は垂れて伸びて長さ40-80cmに達し、節が多くて節間は短く、上部には毛をまばらに出す。茎は分枝しない[2]。葉は茎の左右交互に2列に並び、披針形で先端は伸びてとがり、長さ12-18cm、葉の下面では脈上に粗い毛がある。葉の基部は両側とも耳状で、これは葉の基部が茎を深く抱く形になることによる。これが本種の特徴で後述のジョウロウホトトギスとの区別点となり、この種では上側の耳が茎を抱かない。
花は8-10月に咲く。花は葉脇から出て1個ずつ咲く。茎の先端からは1-2個生じる場合もある。花には花より短い柄があり、途中で曲がっており、基部には披針形の小包が数個ある。花は重みで斜め下向きに咲き、釣り鐘型で半ばまで開く。花被片は長さ40mm程度、黄色で内側に紫褐色の斑点がある。外花被片は内片よりやや幅狭く、基部に4-5mmほどの距があり、先端には小角状の突起がある。雄しべは6本、花糸は長さ2cm、扁平で下部には小さい突起がある。雌しべの花柱は長さ14mm、先端が3つに裂け、その先端がそれぞれ2裂する。また上部には球形の突起が多数ある。蒴果は長さ22-25mmで線状長楕円形、種子は広卵形で長さ1mm。

和名はジョウロウホトトギスに似て紀伊半島に産するため。

2023年10月6日摩耶天上寺へアサギマダラを見にいったとき山門から入ったところにキイジョロウホトトギスが咲いていました。


  

キイジョロウホトトギス