ザゼンソウ(座禅草、学名:Symplocarpus foetidus (L.) Salisb. ex W.P.C. Barton)は、サトイモ科ザゼンソウ属の多年草。
仏像の光背に似た形の花弁の重なりが僧侶が座禅を組む姿に見えることが、名称の由来とされる。また、花を達磨大師の座禅する姿に見立てて、ダルマソウ(達磨草)とも呼ぶ。
冷帯、および温帯山岳地の湿地に生育し、開花時期は1月下旬から3月中旬。開花する際に肉穂花序(にくすいかじょ)で発熱が起こり約25℃まで上昇する。そのため周囲の氷雪を溶かし、いち早く顔を出すことで、この時期には数の少ない昆虫を独占し、受粉の確率を上げている。開花後に大型の葉を成長させる。
ザゼンソウの発熱細胞には豊富にミトコンドリアが含まれていることが明らかになっている。しかしながら、発熱の詳細な分子メカニズムは、現在のところ分かっていない。動物における発熱には、「脱共役タンパク質」(だつきょうやくたんぱくしつ)が関わっていることが突き止められているが、このタンパク質は、発熱しない植物にも幅広く存在しており、ザゼンソウの発熱に関与しているかは不明である。
熱時の悪臭と熱によって花粉を媒介する昆虫(訪花昆虫)であるハエ類をおびき寄せると考えられている。全草に悪臭があることから英語では Skunk Cabbage(スカンクキャベツ)の呼び名がある。

名称 住所 データー 連絡先
大田原ザゼン草群生地 栃木県大田原市北金丸 2万株が群生、そのうち毎年約2千株が花をつける/2月中旬~下旬 大田原市観光協会
0287-22-2273
菖蒲沢& 群馬県利根郡片品村花咲 4月上旬~下旬 片品村観光協会
針山群生地 0278-58-3222
赤城山中腹 群馬県富士見村 2月中旬~3月下旬/富士見村の村有林に約1,000株が自生 富士見村役場 産業課
027-288-1946
草津ザゼンソウ公園 群馬県吾妻郡草津町大字前口 3月上旬~4月下旬/園内は木道が整備されている。/4月上旬にザゼンソウまつりが行われる。 草津観光協会
0279-88-0800
白馬ざぜん草園 長野県北安曇郡白馬村飯森 3月下旬~5月上旬/30ha、推定45万株、日本一のザゼンソウ群生地/4月には「ざぜん草まつり」も行われる/飯森スキー場駐車場奥 白馬五竜観光協会
0261-75-3700
落倉自然園 長野県北安曇郡白馬村落倉 4月下旬~5月中旬 /JR大糸線「白馬駅」から車で約15分/ザゼンソウとミズバショウの群生地 白馬村観光連盟
0261-72-7100
宮の森自然園 長野県大町市平 3月下旬~4月中旬/約3haの園内にザゼンソウとミズバショウが群生する 大町市観光協会
0261-22-0190
居谷里(いやり)湿原 長野県大町市大町 3月下旬~4月下旬/約2haの湿原にザゼンソウとミズバショウが群生する 大町市観光協会
0261-22-0190
鷹山湿原ザゼンソウ群落 長野県長和町姫木平鷹山リゾート 3月下旬~4月上旬 長和町役場
0268-68-3111
和田峠・湿原歩道 長野県小県郡長和町和田 4月中旬~5月上旬/国道142号線、和田峠駐車場から徒歩10分 長和町観光協会
0268-68-0006
阿智村寺尾座禅草群生地 長野県下伊那郡阿智村伍和寺尾 3月下旬~4月下旬 阿智村観光協会
0265-43-3001
伍和原の平禅草群生地 長野県下伊那郡阿智村伍和 3月上旬~4月上旬/中央道「飯田IC」から約30分/野生の福寿草も見られる 阿智村役場企画商工観光課
0265-43-2220
有賀峠「ザゼンソウの里公園」 諏訪市有賀峠矢の澤湿原 約3万株/3月下旬~4月中旬/4月上旬にはザゼンソウまつりが行われる。 /駐車場あり30台/JR「上諏訪駅」から車で約30分/中央道「諏訪IC」から約30分/ 約1.6haの矢の澤湿原に約600mの観賞用木道が整備されている。水芭蕉の群生地でもある 諏訪市観光課
0266-52-4141
玉宮ざぜん草公園 山梨県甲州市塩山竹森・平沢地区8小倉山麓) 1ha余りの所に約3,000株/2月中旬~3月下旬 甲州市観光商工課
0553-32-2111
今津広川座禅草群落 滋賀県高島市広川 日本南限のザゼンソウの自生地/2月下旬に「ザゼンソウ祭り」が行われる。 今津支所
0740-22-2251
ハチ北高原 兵庫県美方郡香美町村岡区大笹 約3,000株/3月下旬~4月下旬/冬はスキー場として賑わい、雪解けとともに座禅草が咲く/4月中旬ザゼンソウまつりが行われる。 ハチ北観光協会
0796-96-0732
芦津(あしづ)渓谷 鳥取県八頭郡智頭町芦津 北股川上流、芦津から三滝ダムまでの大渓谷にかけての原生林に自生 智頭町観光協会
0858-76-1111
 六甲山高山
植物園