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斑鳩寺
斑鳩寺(いかるがでら)は、兵庫県揖保郡太子町鵤(いかるが)にある天台宗の寺院。山号はなし。本尊は釈迦如来・薬師如来・如意輪観音。新西国三十三箇所第32番札所。
伝承によれば、推古天皇14年(606年)、聖徳太子が推古天皇から播磨国揖保郡の土地360町歩を賜り、大和国斑鳩宮から移住し当地を斑鳩荘(鵤荘)と命名、政所と寺院を建立したとされる。これが斑鳩寺の始まりと伝える。推古天皇14年(606年)に聖徳太子が推古天皇に法華経を講義して、播磨国の水田を賜ったことは史実と認められ、その縁で当地に斑鳩寺が建てられたものと思われる。
長らく七堂伽藍と数十の坊庵を誇る大寺院であったが、室町時代後期の天文10年(1541年)4月7日、播磨国に攻め込んできた出雲国の守護大名である尼子氏の戦禍を受け、灰燼に帰した。後に龍野城主・赤松政秀とその子赤松広英、中興・楽々山円勝寺(現・たつの市)の円光院昌仙などの発願で徐々に復興していった。また復興を機に、従来法隆寺別院であったのを天台宗へ改めている。
豊臣秀吉から300石を寄進され、江戸時代には歴代将軍の御朱印地となった。