更新:2015年11月16日


小滝ヒスイ峡


 昭和31年に国の天然記念物に指定された小滝川硬玉産地は、姫川の支流、小滝川に明星山の大岩壁が落ち込んだ川原一帯を指し、ヒスイのふるさと糸魚川を象徴する日本随一のヒスイの産地、小滝川ヒスイ峡の名で多くの人に親しまれています。 この区域では岩石の採取はできませんが、ここから流れ出たヒスイは姫川を下り、市内の海岸に打ち上げられます。このことからこの付近の海岸はヒスイ海岸とも呼ばれ、愛好者がヒスイを求め、探し歩く姿が見られます。 また、全山石灰岩の山、明星山の大岩壁はロッククライミングのゲレンデ、糸魚川真柏の産地としても有名で、その雄大な景色は一見の価値があります。
 小滝川硬玉産地の「硬玉」とはヒスイのことで、微細な結晶が絡み合っているため非常に壊れにくいという特徴を持っています。宝石として人気の高いヒスイですが、一般的に宝石の原石というのは、磨いて初めて輝きや美しさが出てくるものです。 しかし、当地のヒスイは川の清流によって自然に磨かれ、原石のままでも十分に美しく存在感があります。 それが世界屈指のヒスイ産地として名高いゆえんかもしれません。
 小滝川ヒスイ峡は、昭和14年に確認された日本最初  のヒスイ産地であり、ヒスイの発見は、考古学・宝石学の分野へ大きな影響を与えました。日本各地の遺跡から出土するヒスイの由来を決定した重要な発見であり、また、糸魚川の「ヒスイのふるさと」のはじまりでもありました。

 2015年11月14日撮影
 
 小滝川ヒスイ峡でのヒスイの状況(ヒスイは天然記念部ですのでとってはいけません)

   
 ヒスイの原石 小滝川ヒスイ渓谷 
   
 ヒスイの原石 明星山