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葛井寺
葛井寺(ふじいでら)は、大阪府藤井寺市藤井寺にある真言宗御室派の寺院。山号は紫雲山で、本尊は日本最古の十一面千手観世音菩薩(千手観音)。聖武天皇の勅願寺で神亀2年(725年)に創建され、開山は行基と伝えられる。西国三十三所第五番札所。

本尊真言:おん ばざら だらま きりく そわか 

ご詠歌:参るより頼みをかくる葛井寺 花のうてなに紫の雲
寺伝によると聖武天皇より古子山葛井寺(紫雲山金剛琳寺)の勅号を得たとされている。近世の地誌類や再興勧進帳でも以上の寺伝を踏襲しているが、別説では元々は葛井連の氏寺であったとされている。

葛井連の前身である白猪氏は百済辰孫王の後裔である王辰爾の甥である胆津を祖としており、『日本書紀』によれば、吉備国の白猪屯倉の田部の丁を定めた功績により白猪氏の姓を賜ったとされている[1]。奈良時代の養老4年(720年)に白猪氏は葛井連(藤井連)(ふじいのむらじ)に改姓しており、葛井寺は、一族の葛井連広成が創建したとされている[1]。また、葛井一族からは大安寺僧である慶俊が出ている。

大同元年(807年)にの葛井氏の出身である藤子(葛井連道依娘)と平城天皇の間に生まれた皇子である阿保親王によって再建された。また阿保親王の皇子である在原業平が奥の院を造営した[2]。中世以前の沿革については史料が乏しく、必ずしも明確でないが、本尊千手観音坐像は奈良時代の作品であり、境内から奈良時代の古瓦が出土することなどから、創建が奈良時代・8世紀頃にさかのぼることは間違いない。
葛井寺公式ホームページ






境内図